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改正労働契約法の成立

12.10.05

 改正労働契約法は平成24年8月3日に成立し、8月10日公布され、その一部は、同日施行されました。今般の改正では、有期労働契約について、3点のルールが規定されました。この場合の有期労働契約とは、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託等名称の如何んにかかわらず、有期の契約している労働者です。有期とは、6か月とか1年とかの期間を言います。

 改正された3つのルールは次の通りです。

ルール1.無期労働契約への転換。
 施行日は、交付日から起算して、1年を超えない範囲で政令で定める日です。
 趣旨は、有期労働契約が反復更新され通算5年を超えたときは、労働者の申込により、期間の定めのない労働契約に(無期労働契約)に転換できるルールです。
 5年のカウントは、このルールの施行日以後に開始する有期労働契約が対象です。従って、施行日前に開始している有期労働契約は、5年のカウントに含めません。
 通算5年を超えた有期労働契約の労働者は、いつでも使用者に無期労働契約に転換の申出ができます。申込をすると、使用者が申込を承諾したものとみなされ、無期労働契約が成立いたします。 無期労働契約に転換された場合の労働条件は、転換前の有期労働契約と同じです。職務、勤務地、賃金、労働時間等の労働条件は、転換後に別段の定めをすることにより変更できます。
 有期労働契約の更新に際し、将来、無期労働契約に変更しない旨の契約はできません。そのような契約は無効になります。
 有期労働契約と次の有期労働契約の間に、6か月以上の空白期間があるときは、5年のカウントに含みません。これをクーリング期間と言います。

ルール2.「雇止め法理」の法定化。
 施行日は、平成24年8月10日の公布日です。
 最高裁判所で確立した「雇止め法理」が、そのままの内容で法律に規定されました。一定の場合には、使用者による雇止めが認められないことになるルールです。
 最高裁の判例とは、次のものです。
@ 過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契約と社会通念上同じであると認めらられるもの。(昭和49年7月22日判決「東芝柳町事件」)
A 労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時に、有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的理由があると認められるもの。(昭和61年12月4日判決「日立メディコ事件」)
 上記の判例に従って、使用者が雇止めをすることが「客観的、合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は、雇止めは認められません。従前と同じ労働条件で、有期労働契約は更新されます。

ルール3.不合理な労働条件の禁止
 施行日は、交付日から起算して、1年を超えない範囲で政令で定める日です。
 趣旨は、有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件を設けることを禁止するルールです。
 これにより、有期労働契約者と無期契約労働者との間に、不合理な労働条件の差異があることは禁止されます。
 この場合の労働条件とは、一切の労働条件です。賃金や労働時間だけでなく、労災補償、服務規律、教育訓練、福利厚生等の待遇に関することも含まれです。