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改正労働者派遣法の業務要領の通達について

12.10.01

 平成24年3月28日に労働者派遣法が改正され、成立いたしました。同法の1部は平成24年4月24日から施行されています。今般、平成24年10月1日の施行について、政省令・告示として業務要領が通達されました。

 労働者派遣法の改正案は、平成22年に国会に上程以来、継続審議が繰り返されてきました。元々、リーマンショック後の、いわゆる「派遣切り」が問題とされ、派遣労働者の保護・雇用の安定の観点から審議されてきました。

 改正案では、重要なポイントである製造業派遣禁止、及び登録型派遣の禁止については、与野党の合意が得られず、削除されました。もう1つのポイントである日雇い派遣の禁止は、修正されて成立いたしました。

■今回の改正の目的
「派遣労働者の保護・雇用の安定」のため。

 主な改正点は、次の通りです。

1.雇用契約期間が30日以内の「短期派遣」の禁止。
※ポイントの1つである日雇い派遣は、禁止になりました。日雇い派遣の日々の雇用はもとより、30日以内の雇用期間の「短期派遣」は禁止ということになります。
但し、業務要領の通達によって、次の通り禁止の例外が設けられました。
(1)政令で定める次の業務(政令26業務の内、次の業務)
1号ソフトウエア開発関係。2号機械設計関係。5号事務用機器操作関係。6号通訳、翻訳、速記関係。7号秘書関係。8号ファイリング関係。9号調査関係。10号財務関係。11号貿易関係。12号デモンストレーション関係。13号添乗関係。16号受付・案内関係(駐車場の管理は除く)。17号研究開発関係。18号事業の実施体制の企画・立案関係。19号書籍等の制作・編集関係。広告デザイン関係。23号OAインストラクション関係。25号セールスエンジニアの営業、金融商品の営業関係
(2)当該日雇労働者が60歳以上の場合
(3)雇用保険の適用を受けない学生
(4)副業として日雇派遣に従事する者。主業が別途あり、主業より年間500万円以上の収入があることが必要です。
(5)主たる生計者でない場合は可能です。世帯収入として年間500万円以上の収入があることが必要です。

2.「みなし雇用制度」の制度化。
※「みなし雇用制度」とは、違法な派遣が行われた場合には、派遣先企業が派遣労働者に、直接雇用の契約を申し込んだとみなす制度です。当初の原案では、成立後6か月以内の施行日より実施でしたが、実際の成立では、6か月以内が削除され、4月24日より施行されています。

3.同一グループ企業への派遣割合を、8割以下に規制。
※同一グループとは、親会社と子会社等の関連会社です。派遣先が第2人事部になるのを防止するためです。但し、60歳以上の者は、この規制から除外されます。派遣元事業主に対し、毎事業年度終了後、3か月以内に報告が義務とされました。

4.同一グループ内で、一度離職した労働者を、再び1年以内に派遣労働者として受け入れることを禁止する。直接雇用されていた者が、派遣労働者に置き換えられることを防止するために、元の職場に派遣されることを禁止いたします。

5.派遣元会社に、マージン率等の公開を義務づける。
※マージン率とは、派遣料金と派遣労働者の賃金の差額です。
派遣労働者の待遇を確保するために次の措置を講じます。
@マージン率の情報提供。
A派遣解除の際の就業機会の確保や休業手当の支払に要する費用負担の措置。
B有期派遣労働者等の安定等。
C派遣先労働者の賃金水準との均衡を考慮した待遇の確保。
D待遇に関する事項等の説明。E労働者派遣に関する料金の明示。
なお、これらの情報提供(公開)に違反した場合には刑事罰の対象になります。刑事罰は派遣元事業主に対して6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金です。

6.派遣元事業主に、有期雇用の派遣労働者を無期雇用への転換措置の努力義務化。
期間がある派遣労働者に対して、雇用の安定のために派遣元に次の措置を講じるよう求めらます。
@1年以上の期間または通算して1年以上の派遣労働者は、期間のない労働者(正社員等)に転換する機会を与えること。
A職業紹介が行われる場合は紹介予定派遣の活用。
B期間を定めない雇用への転換を促進するために教育訓練等の実施を講ずること。


7.派遣労働者の賃金等を決定をする場合には、派遣先の同種労働者の賃金と均衡を図らねばならない

8.雇い入れの際は、派遣労働者に1人あたりの派遣料金を明示しなければならない。